DonoCronicle

DIE WAHRHEIT IST IRGENDWO DA DRAUẞEN

森博嗣ファン

学生の頃から、作家の「森博嗣」のファンだ。

すべてがFになる』の文庫版が出たときにはじめて買って読み、それから講談社ノベルスでシリーズの続きを読み進め、そのとき出ていた『地球儀のスライス』まで発行順にほぼ一気に読んだ。ちょうどS&Mシリーズが終了したところだ。登場人物の西之園萌絵と、おそらくほぼ同年代だった。

ちなみに、シリーズ前半5作のあとの短編集『まどろみ消去』を読み終えたとき、完璧に嵌まったと思った。ちょっとまえにブログで短編集について書いてらしたが、シリーズもの5作からのこの短編集の切れ味が、ほんとうに良かった。

当時はまだ自宅はネットに繋いでいなかったけど、大学の研究室で使えたので、検索しているうちに、御本人のサイトとファンクラブのサイトを見つけ、ファンクラブ(略称:PRAMM)にも入った。ちょうど『地球儀のスライス』を読み終えて、ハードカヴァの『ミステリィ工作室』が出たばかりのあたりで、それを買ったのと同じくらいだったと思う。既刊の著作を全部読んだから、ファンクラブに入る資格はあるだろう、と考えた記憶がある(実際にそんな資格は必要ないけど)。

それまでファンクラブなんていうものに入ったこともなかったので、自分としてはずいぶん珍しい行動に出たものだと思う。ネット上だけで運営されていて、オンラインで手続きできるという気軽さがなかったら(今となってはそんなの普通のことだけど)、入っていなかったと思う。今でもしっかり運営されていて、スタッフの方には頭が下がる思いだ。

その後、著作はすべて読んでいる。講演会にも何度も伺った(最近では2015年5月)。グッズも買ったり、当選したりしている。自分にしては、ずいぶんな熱の入れようだ、といまさらながらに思う。まあ、自分の青春をすべて注ぎ込む、というような類いのものではないので、適度に続きやすいというポジションにあるかもしれない。激しく燃え上がるわけではなくて、つねに炭火で燃え続けている感じか(違うか)。

そんなこんなで起きるのが、やっぱり例の311大津波

蔵書もすべて家ごと流されてしまった。どうしようもない。悲しみに暮れる余裕もない。家があったところの周囲には、他の家のものと混じって自分の所有物も散在していた。なくなっているもののほうがずっと多い。どういう案配なのか、「あれはないのに、何でこれが?」みたいな残り方で、法則性はいまいち掴めなかった。もちろん、見つかったものでも、使えるものはほとんどない。ほぼすべてが「震災がれき」になった。

そんななかで見つかった数少ないもののひとつが、下の写真。

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見つかったときは「おおっ」と感動したものの、泥と水で汚れてしわしわでくっついてて、もうどうしようもないので、このケースのなかの文庫本は捨ててしまった。

ただ、外に出ている『スカイ・クロラ』は別だ。今も手元にある。

何を隠そう、特別な『スカイ・クロラ』なのだ。

ファンクラブの企画で、「今度出るノベルス版のスカイ・クロラにはイラストが付きますが、そのイラストレータは誰でしょう?」みたいなのがあって、それに正解して(見ての通り鶴田謙二)、ありがたくも手に入れたものだ。それを示す貴重な証拠もちゃんと入っている(非公開)。

これが遺ったのは、まさに僥倖としか云えない。陳腐なことを云えば、奇跡みたいなものだ。運命的なものを感じる、と云ったらさすがに云い過ぎだ。しかしまあ、たくさんあった他の本はほとんど影も形もないのに、よくぞこれが遺ったものだ。

というわけで、自分にとっては、ますます貴重な一冊になった。

ちなみに、講談社タイガの2周年キャンペーンで、Twitterでつぶやいたら抽選で景品プレゼントというのを昨年末くらいにやっていて、その『森博嗣賞:のんた君ぬいぐるみ』に当選したという連絡があった。当選数はだいぶ少ないという話だから、かなりラッキー。しかも、あの、のんた君ぬいぐるみである。うれしさを噛み締め小躍りする毎日だ。まさに僥倖としか云えない。

と云うか、まあ、たんに自慢かもしれない。慢心注意。 

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