DonoCronicle

DIE WAHRHEIT IST IRGENDWO DA DRAUẞEN

どうでしょう班と三蔵法師御一行

くだらない話である。

先日、万城目学『悟浄出立』(新潮文庫)を読んだ。読み終わって、ふと思ったのが、このおなじみ西遊記三蔵法師御一行というのは、4人組パーティのプロトタイプ的な存在だよなあ、ということ。そしてなぜかまたそこで思ったのが、ご存じ「水曜どうでしょう」の御一行も、みごとに三蔵法師御一行っぽいなあ、と。

大泉洋は、まあこれはどう見ても孫悟空である。主人公だ。となると、鈴井さんは三蔵法師だ。寡黙に目的地を目指している。西遊記も、とにかくこの二人がメインだ。ディレクタ陣に移って、藤村さんはというと、もはや猪八戒と指摘するのに異論はあるまい。よく孫悟空と絡む。よく食う。そして、嬉野さんが沙悟浄だ。黙って一番最後をついて行き、常にみんなを見ている。

4人がみごとに当て嵌まっているではないか。

ちなみに、準レギュラっぽく登場する安田さんは、白馬である。三蔵法師を乗せているあの白馬。元は竜で、普段はただの馬になっているが、たまに人格を持つ存在として登場する。見事に安田さんっぽい。だいたいOnちゃんだし。

安田さん枠までぴったり嵌まるとは、怖ろしい。怖ろしいくらいに、皆がぴったりと当て嵌まる。それに気づいた瞬間に背筋に冷たいものが走ったかというと、別にそんなことはなかったが、でもまあ、何となく腑に落ちた。

だからどうという話ではない。冬籠もりの季節にぼんやりと気づいただけの、くだらない話である。

 

悟浄出立 (新潮文庫)

悟浄出立 (新潮文庫)