DonoCronicle

DIE WAHRHEIT IST IRGENDWO DA DRAUẞEN

バックアップをしますか?

わりとこまめにバックアップを取るほうだ。

メインで使っているMacは、タイムマシンが自動的にバックアップしてくれるので、それにお任せっきりだけど、たまにもうひとつ別の外付けハードディスクにコピーを取ったりしている。溜まった写真などを入れているストレージ用の外付けHDDも、タイムマシンの他にもうひとつ別のコピーを作っている。正・副・予備、ってわけじゃないけど、だいたい同じデータが3つはある感じ。

しかし、これでは、充分じゃない。

2011年の震災のときに、ぼくが住んでいた家は津波で全流失してしまった。

MacBookも外付けHDDその1その2もディスク媒体も、なにもかも全部なくなってしまった。ちなみに、跡地でハードディスクをひとつだけ回収できたけど、物理的に破損していて修復不能だった。

いくらバックアップを取っていても、同じ場所にあったのでは意味がなかった。

昔会ったある研究者から、「自分の研究データが消えてしまうのが最大の恐怖で、いくつもコピーを作って、自宅や研究室や常時携帯というふうに場所を分散して保存している」という話を聞いて、なるほどと思ったものの、自分はそこまで大切なデータを持っているわけでもないしなとも思い、まあそうそう簡単にすべてのバックアップが消えることはないだろうと、対岸の火事的な心持ちで、べつだん気にせずそれきりだった。

しかし、そこまでしないとバックアップとしては不充分だったのだ。自分は大丈夫だろうと漠然と思っていたけど、そんなことは全然なかった。津波や隕石はかなりのレアケースとしても、火事だったり、豪雨による床上浸水だったり、雨漏りや上階の不手際的な水の被害だったりは、あってもおかしくない。

バックアップしたいなら、場所も分散させないといけないのだ。

今だったらオンラインでクラウドに保存するのが良いんだろうけど、どうもそこまでは、いまいち踏み切れていない。