DonoCronicle

DIE WAHRHEIT IST IRGENDWO DA DRAUẞEN

アンチ

アンチといえば、僕はアンチ野球かな。

小さい頃は、まだまだ野球全盛時代だったけど、野球ばかり贔屓されている感があったので、マイナ志向の自分としては、野球ファンの中のマイナ志向の人がアンチ巨人になるかの如く、然るべくしてアンチ野球的になった気がする。小学生の頃から剣道をしていたので、野球のスポ少に入ることも入りたいと思うこともなくて、野球とは交わらない道だったなあと思う。

家にはテレビは一台しかなかったので、父親が野球を見ると裏番組は見られないし、そうでなくても野球のテレビ放送のせいで楽しみにしていた番組が潰されることも多かった。自分がプレーしているわけでもないのに偉そうにテレビの向こうのプロ選手に文句を言っている親たち野球ファンの姿というのも、印象は良くなかった。

実のところは、野球がすごく嫌いというほどではなくて、とにかく野球は当時、日本の基層文化のように広まっていたので、特に男の子の世界では、影響を受けないというのもまた無理な話だったように思える。小さい頃は、野球帽を被っていたし(選択肢がそもそもあまりなかったともいう)、野球の漫画は読むし、どこのチームが優勝したのかは知らず知らずのうちに知っているし、遊びのなかでも柔らかいゴムボールで野球をしたりするし、まあ、意識せずとも膝下くらいまでは浸かっていたんじゃないかと思う。

今はもう、どこのチームが優勝したのかもわからないくらい、完全に野球からは遠のいた。僕と同じような考えの人も日本中にたくさんいると思う。テレビでの野球中継も随分減ったし、そもそもテレビもあまり見なくなった。オリンピックもほとんど興味ないが、そういう人も(ネットを見てると)たくさんいるように見える。趣味・興味は人それぞれで、それぞれ好きなことを楽しめば良い、という方向に社会は進んでいて、ずいぶん生きやすくなったなあと思う。