DonoCronicle

DIE WAHRHEIT IST IRGENDWO DA DRAUẞEN

特別定額給付金10万円のオンライン申請したけど

まえのエントリでも書いたが、マイナンバーカードとiPhoneXRを使って、すでに申請を済ませた。手続きはあっさり終わった。特に苦労もない。3月に同じデバイスを使って確定申告をしたので、そのときに比べれば、あっけないくらい、あっという間に終わった。

というわけで、パスワードを間違えてロックされた、なんてことにならない限りは、手続きは実に簡単だと思う。家から出なくて良いし、ありがたい。

ただ、これはどうだろう、と思ったこともあったので、記録としての意味も込めて、書き残しておく。

申請をする側じゃなくて、申請を受けた側の話だ。

今回は世帯単位での給付だ。しかし、マイナンバーカードは世帯情報を持っていない。誰が同じ世帯員なのかが登録されていない。だから、世帯のメンバー分は、手で入力しないといけない。これが良くないと思う。

何が“良くない”かというと、ここでミスが発生しやすいからだ。パターンとしては、打ち間違い、同じ世帯員と思っていて登録したが実は違った、違う世帯と思っていたが同じ世帯員だった、世帯員を登録し忘れた、などなどあると思う。たぶんもっと色々ある。他にも、故意に人数を水増しする、なんてこともあるだろう。

これがあるので、申請を受けた自治体側は、いちいち全部を確認しないといけない。申請者全員が正しく入力できていたとしても、ミスがあるかどうか判らないので、全部確認しないといけない。ここに余計な労力と時間を取られると思う。もし、住基の情報と何らかの違いがあった場合、申請者に確認を取らないといけないかもしれない。これも手間。あえて世帯員の名前を申請させているのだから、内容が違っていたらそのまま受理するわけにはいかない、のが普通かと思う。実際に申請者に確認するのか、しないで機械的に処理するのか、自治体がどう判断するかわからないが、もし確認はせずに申請と違う内容の振込となった場合には、その問合せ(クレーム)の対応もしないといけなくなる。それはそれで大変だ。

申請する側から見れば、そんなことは役所がやるべきことで知ったこっちゃない、ということではある。でも、役所がそういった処理や対応に時間を取られているとなると、結果的に、振り込みの時期は遅れてしまう。潤沢な人員なんかいないのが普通だ。プロセスが増えると時間がかかる。自分はミスなく申請していたとしても、確認のプロセスが増えているだけで、全体としては遅れてしまう。

マイナンバーカードでの申請の数が圧倒的に少なければ、それほどの手間ではないとは思うけど、この割合が増えてくると、簡単ではなくなる。自治体の急ごしらえの「申請受付システム」がマイナポータル側から送られるデータにどの程度適応してるかもよく判らないが、下手すると、プリントアウトして紙を見ながらモニタと照らし合わせて入力している可能性だってある。

自治体から郵送で申請書が送られてくる場合は、住基をもとに世帯員すべてがプレプリントされているはずなので、申請者は書き込まずに済むはずだ。返信を受けた自治体もそこのチェックは基本的にせずに済む。受け付ける側とすればこちらのほうが楽だ。どうせ郵送もやらないといけないのなら、いっそ最初から郵送だけに限ってしまったほうが処理は早いはず。

マイナンバーでの申請を可能とするなら、これくらいの精度は必要だったんじゃないかと思う。

というのが、ざっとした感想。

それにしても、もう2020年なのになあ。昭和生まれの自分からすると、すごい未来っぽい年号なのに。この手の申請の方式が、基本的には紙の書類を郵便でやり取りするという、昭和と変わらないシステムであるなんて、そこがいちばんの驚きだ。

手紙は好きなんだけどね。

 

※追記(5日後):やっぱりあちこちで問題になっていた・・。